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安田美沙子さんインタビュー!「ランニングは“生涯スポーツ”。自分のタイミング、好きなスタイルで。」

独身時代にランニングを始め、2児の母となった現在も走り続けている安田美沙子さん。忙しい毎日のなかでも変わらず続ける理由とは。その魅力を語ってもらいました。

自分が誇れるものが欲しいと始めたランニング

安田さんが走り始めたのは2008年。12月に行われるホノルルマラソンへの出場を決めたのがきっかけでした。「その年の新年会にランナーの方がいらっしゃって、『フルマラソンを走ると何かが見えるよ』と言われて。『何かってなんですか?』って聞いたら、『やってみないとわからない』と言われたんです(笑)」

もともとスポーツが大好きで、中学・高校ではバスケ部に在籍。なかでも走ることがすごく好きだったと言います。

「その話を聞いて、ここでやらないと一生後悔すると直感したんです。それに、私は特技と呼ばれるものがなくて。フルマラソンを走れたら、自分に自信が持てるかもしれないと、ホノルルマラソンへの出場を決めました」

練習期間は半年、目標は4時間30分以内でのゴール。走り始めた頃は大会がモチベーションになっていましたが、練習を続けるうちに徐々に気持ちが変化します。

 

「どんどん長く走れるようになって、楽しくなってしまって。スーパーマリオがスーパースターを取ったときみたいに『どこまでもずっと走れる!』って感じで、すっかりランニングにハマりました」

 

練習の甲斐もあり、ホノルルマラソンは4時間24分55秒でゴール。初マラソンで見事に目標を達成しましたが、安田さんは「内容には全然満足できなかったんです」と振り返ります。

 

「色々なところで自分に負けたなと感じたことがすごくあって。悔しいし、気持ちもモヤモヤして……」

 

そんな安田さんに届いたのが、東京マラソンへの招待でした。12月のホノルルから東京マラソンまでの期間はたった3ヶ月。次の目標は4時間切りでした。

 

「今思えば、すごいスケジュールですよね(笑)。ただ、そのときは悔しすぎて、マラソンしか見えなくなっていたんです」

 

リベンジを胸に迎えた東京マラソン。記録を狙いながらも、普段生活をしている東京を走るという経験は特別なものでした。

 

「スタートの都庁前、雷門、皇居……ここを走れるの?と感動したのを覚えています。ただ、最後が辛すぎて……。雨も降って、帽子も飛んでいって、足も進まないし、最後は泣きながら走って。結局、4時間切りどころか、ホノルルよりもタイムが落ちて。2ヶ月ぐらいは落ち込みました」

 

それでも4時間を切るという目標を諦めなかった安田さんは、その後も色々な大会に出場。そして2011年、湘南国際マラソンでついに4時間切り(3時間49分10秒)を達成します。

 

「30km地点で絶対に達成できると分かってからは、笑いが止まらなくて。ニヤニヤしながら走っていましたね(笑)」

今もランニングを続ける理由

2014年に結婚し、2017年には第一子を、2020年には第二子を出産された安田さんは、今も走り続けています。

 

「走り始めたのは出産後2〜3ヶ月後ぐらいから。骨盤ベルトを巻いて、無理をしないように軽いジョグで3kmぐらいから始めて。ハーフマラソンにも出ましたけど、産後は本当にきつくて。骨盤が開いているので、安定しないし、力も入らないし、ガクガクしながら走りました」

 

妊娠前に立てていた目標は3時間30分切り。この記録をいつかは達成したいと思う一方、現在はライフスタイルとしても楽しみたいと、1人で走るだけでなく、仲間と走ったりと、さまざまなランニングスタイルを満喫しています。

 

「レースを目指して追い込むのももちろんすごいことだけど、嫌いにならないように楽しく走ることもすごく大切だなと思っています。ラン友達が連れてきてくれた初対面の方でも、一緒に話しながら走っていると、ランしか共通点がないのに、すぐに打ち解けられて仲間ができる。最近は幼稚園のママ友で、全然走れないという方がいて。一緒にゆるくジョグして、カフェで美味しいものを食べて、そのまま子供を迎えにいったりしています。おすすめは代々木公園をジョグして、近くのカフェでお茶を飲むコース。あと表参道の中心を走りながら、裏道にある可愛いお店を発見したりするのも楽しいですよ」

 

最近では5歳になる長男が一緒に走ることもあるそう。

「知り合いのカフェに行こうかとか、よ〜いドン!みたいな感じで公園を1周したり、バスケがすごく好きなので、ドリブルをしながら走ったりしているうちに距離が増えてきた感じですね。走ると本人もすっきりとするみたいだし、親子のコミュニケーションの時間になっています。本当は主人とも走りたいのですが、結婚前はランニングが趣味って言っていたくせに、全然走らないんですよ(笑)。僕は子守をするというので、週末の午前中はお任せをして、ロングランをしています」

走り続けて17年、安田さんを今も夢中にするランニングの魅力とはなんでしょうか。

「出産があったり、忙しくても、自分のタイミングで、好きなスタイルで、ランニングシューズさえあれば走れること。ランニングって一生できる、生涯スポーツだと思うんです。ダイエット、健康、メンタルにも良いですし、育児をしていると自分だけの時間ってあまりなかったりするんですけど、走っている時間だけは自分の時間だなとすごく実感できる。走り始める前は『面倒だな』と思っても、走ったあとは『やってよかった』と100%思えるんです。週末に走っていると、こんなにランナーがいるんだと驚くし、それがたくさんの方がランにハマる理由じゃないかと思っています」

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