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市民ランナートップ級 井上咲楽さんのランニングとの出会いと”継続の秘訣”とは

バラエティタレント、番組MCとして活躍する井上咲楽さんは学生時代に経験したシャトルランがきっかけでランニングに興味を持つようになったそうです。19歳の時からフルマラソンにも挑戦するようになり、東京マラソン2024では自己ベストを更新。3時間26分06秒の記録を保持するなど、実は市民ランナーとしても、トップ級の実力を持つことで知られています。

井上さんは2015年に第40回ホリプロタレントスカウトキャラバンの特別賞を受賞してタレントデビューを果たします。『新婚さんいらっしゃい!』(ABCテレビ)や『サイエンスZERO』(NHK)に出演し、バラエティや情報番組で活動する一方、『警視庁・捜査一課長』(テレビ朝日)で女優デビューを果たしました。そんな中、2022年に『ランスマ倶楽部』(NHK)に出演し、特技のランニングを生かした分野でも話題を呼ぶようになりました。タレント活動の傍ら、今もマラソンを続ける井上さんに、走ることの楽しさや、練習方法、ランニングを通じての今後の目標などを聞いてきました。

“走る”という環境が常に日常生活の中にあった

――井上さんが走ることの楽しさを知ったのはいつ頃でしょうか?
井上:中学時代、部活とは別に陸上競技の得意な人を集めて、陸上競技大会前に練習することがありました。私はもともと長距離の成績が良く、先生からの推薦を受けて、学校の行事である駅伝や陸上競技大会に参加しました。今では、このように行事に参加したことが、マラソンを始める一つのきっかけになったと思っています。

 

――本格的にフルマラソンなどに参戦するようになったきっかけはなんですか?
井上:マラソンが好きだから走るというよりは、「速いから記録とか狙ってみたら」と周りの人たちに声をかけてもらったのが大きいです。その後、NHKの『ランスマ倶楽部』のMCが決まったんです。そこから本格的に、今までよりも記録を狙って走るようになりました。何かをきっかけに走り始めたというよりは小さい頃から“走る”という環境が常に日常生活の中にあったことが大きいと思います。

 

――ランニングを続けて来れたのは“走ることが好き”だったからなんですね。
井上:いい意味で、超つまらないわけでもないし、超楽しいわけでもない。ランニングに“ハマる”という感覚はないんですけど、なくなったらすごく困るものという感じです。たぶん、私の中で、いろんなもののバランスを取ってくれる存在なんだと思います。

トレーニングは自己流 “楽しく、心地よく”で身についた走りの技術

――具体的にどんな練習をするのですか?
井上:週に3回、だいたい10キロくらいを走ります。走ることがもともと好きなので、この練習メニューをこなそうというよりは、楽しく心地よくというのを基準に練習しています。

 

――走るロケーションなどにこだわりはありますか?
井上:最近だと駒沢公園に来ているんですけど、このコースと決めたらそこをずっと走ります。ランニングの時はあまり挑戦的なことをしたくないという考えがあるんです。綺麗な景色を見てとかではなく、いつもルーティンで走っている場所でのランニングを継続することを大切にしています。

走る時間は心身を“整える”時間 ランニング中の井上さんのこだわり

――ストレッチなどにこだわりはありますか?
井上:そうですね。股関節をほぐすとかは実践しています。お風呂に入る時にエプソムソルトという塩を入れて、足つり防止をしたり、最近流行っているマッサージガンとかも使うようになりました。寝そべって背面とかをほぐす機械があって、そこに寝転んでテレビを見ているだけでほぐしてもらえるようなものがあるんです。

 

――走る時はどんなことを考えながら走っているんですか?
井上:いろんなことを考えながら走っています。今日、こんなことがあって楽しかったとか、あと、ラジオ聴きながら走ったりもするので少し笑っていることもあります。心地よいスピード、走ることを続けられるスピードで走ることを意識しているので、楽しいことを考える方が多いです。走ること自体が好きなんだと思います。昨日も海外から帰ってきて、そこから走りました。走ることでスッキリしたり、長距離移動をした後に走ったりすると、凝った肩が緩むんです。“整える”ことを意識して走ることも多くて、アイデアが浮かばない時とか、今日の反省をしながら走ることもあります。

 

――マラソンを通じて自分を“整える”って、素晴らしい考えだと思います。
井上:体力はある方なんですけど、長距離移動をしたり、仕事をたくさんしても疲れないのはマラソンを走ってきたおかげなのかなと思います。タレント業をしていく上で、体力面を整えることはとても大切なことだと思っています。

これから走る人へのアドバイス

――マラソンを始めたい人へ、練習面でのアドバイスはありますか?
井上:信号で止まってしまうと、また走り始める時に結構辛いので、できるだけ信号がない環境を選んだり、みんなが走っている環境に行っていろんな人に触発されながら一緒に走ると、やる気もアップするのでとてもおすすめです。スピードはゆっくりでいいので、走る距離をなるべくのばせるようにしたほうがいいと思います。

 

――何キロくらいから始めればいいのでしょうか?
井上:2キロ程度でも全然いいと思います。走る人からしたら少ないと思うんですけど、走らない人からしたら2キロでも最初は大変だと思うんです。走り始めて1キロで終わってしまったという話も聞きます。最初は目標を低く設定して、徐々にのばしていけばいいと思います。あんまりいろんなことを意識しすぎない方がいいと思います。靴があれば走れるというのがマラソンの魅力なんです。

今後の活動について

――タレントとして、マラソンと今後どのように付き合っていきたいと考えていますか?
井上:テレビのマラソンの番組や企画に呼んでもらって、私がマラソンをしている姿が映ると、見ていた人からメッセージが来たりするんです。「しばらく走っていなかったんですけど、走ろうと思いました」とか、怪我をして走っていなかった人から「やめようと思っていたんですけど、もう一度走ってみたくなりました」とか。そういう声をいただくと走っていて本当に良かったなって思えます。私自身も実はマラソンに助けられている部分があるので、見ている人にとってもマラソンがより日常生活の中で、大切な存在になってくれたら嬉しいなと思います。

 

――今後の目標はありますか?
井上:自己ベストを頑張って縮めたいという気持ちはあるんですけど、記録を追うこと以外に、何歳になっても走り続けたいという気持ちが強いです。今後は、山を走るトレイルランニングに挑戦したいとも思っています。季節によって山の顔が変わるのも面白いと思うんです。新しいことにはこれからもどんどん挑戦していきたいです。

最後に

――SPOPITAは、都内のスポーツ施設の検索、ボランティアや資格の情報、自分の性格や志向性にあったスポーツを診断できる機能などがあります。どれか気になるコンテンツはありますか?
井上:自分に合ったスポーツが診断できるのは面白いですね。実は私、スポーツは苦手という一面もあるんです。バレーボールをやっていた時期もあるんですけど、続かなくて……。マラソンだけが、そんなに技術を必要としなかったというのもあるんですけど、長く続けることができたんです。マラソンが一番向いているかもしれないです。

 

――SPOPITAでこの記事をご覧になっている方々にメッセージをお願いします!
井上さん:楽しさがないと続かないと思いますので、ストイックにやるにしても、ゆるくやるにしても、マラソンを通じて楽しさを感じてもらえたら嬉しいです。

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