スポーツというと「競技」が連想され、どこかストイックで苦手なイメージを持つ方も多いと思いますが、試合観戦（みるスポーツ）やイベントのボランティア参画（ささえるスポーツ）など、楽しみ方はとても自由で様々。そしてスポーツを楽しむためには、する場所や一緒に行う仲間などの物理的な環境、いわゆるハード面と、スポーツに触れる機会や情報源などのソフト面が必要になってきます。

東京には、体育館やプール、テニスコートなどの専用施設のほか、多目的に利用できる公園の広場など運動施設が豊富で、ハード面においては全国のなかでも群を抜いて充実しています。

あまり知られていませんが、都内に存在するスポーツ施設の数は、公立施設だけでも延べ約2,000以上もあるのです！！最近では特に、気軽に利用できるトレーニングジムやヨガ、ゴルフ練習場などの民間施設も増え、公・民を合わせると3,000以上のスポーツ施設が存在しています。

イベントの開催数やボランティアの募集も、他県に比べると非常に多いんです。大規模な競技大会から、公共団体等が実施している子どものスポーツ教室などの小規模なイベントまでバラエティーに富んだイベントが各所で開催され、地域に根付いたボランティア活動も盛んで、「する」だけでなく「みる」、「ささえる」といった側面においてもスポーツに親しめる環境がそこら中にあります。

スポーツにも、多様性が求められる時代。それに伴って、環境を整備する取組も増え、例えば公立学校の体育館や企業が所有する施設の一般開放に加えて、屋外広場を有効活用する事業が進められたりなど、スポーツを取り巻く環境は時代とともに変化し、確実に拡大しています。

選択肢が増えることはとても有難いことですが、情報量が多くなればなるほど、自分に合った情報に行きつくまでの手間も増えているのが現状。施設でいえば、3,000以上もある中から自分が求める施設を探し出すのは、かなり難関です…

インターネットで調べればまとめサイトなどはあるものの、一部のエリアだけだったり、民間施設と公共施設はサイト運営者が分かれているケースがほとんどで、数あるサイトを比較して調べる必要があります。普段からスポーツに親しんでいる人はまだしも、初めて探す人や慣れていない人は探すだけでも一苦労でしょう。運動する前に、エネルギー切れになってしまうかもしれません。

初めてスポーツ施設を探す人でも簡単に、公共・民間も含めて都内全域のスポーツ施設を一括で探せる機能があったら便利なのでは・・・そんな思いから、「（公財）東京都スポーツ文化事業団」が運営するスポーツ案内サイト「SPOPITA（スポピタ）」は誕生しました。

SPOPITAが世に出たのは、東京2020大会が開催されるはずであった2020年の12月。
新型コロナウイルスの感染拡大によって「人命第一。娯楽は第二。」という意識が世の中に浸透していく中で、スポーツは「娯楽」の一つであると位置付けられ、スポーツ施設の閉鎖やイベントの中止が相次ぎました。

しかし、病気に負けない丈夫な身体を維持するためには、適度な運動が大切であることは科学的にも証明されています。各所でスポーツ事業を自粛せざるを得ない状況が続く一方で、運動習慣の重要性が見直される良い機会にもなりました。行動制限のある生活でも、スポーツや運動を楽しんでもらうためには何ができるのか―。

ITの技術が急速に進化する中で色々と試行錯誤し、家にいても楽しめる動画コンテンツや、バーチャルで施設の中を見学できるＶＲコンテンツなど、時代の急激な変化に対応できるものを必死に想像しながら、新たなニーズに目を向けてサイトの制作は進められました。

SPOPITAのコンセプトは、“都民の皆さまの「スポーツしたい！」をアシストする“こと。

スポーツを既に楽しんでいる人には、もっと楽しめる情報を届ける。

スポーツをこれから始めたい人には、“スポーツの世界”への入口となり、案内する。

そして今までスポーツと無縁だった人には、「スポーツって楽しそう」と思えるキッカケをつくる。

都民の皆さまに、東京がスポーツを楽しむ絶好の場所であること、そしてスポーツは、私たちがいつまでも健康で豊かな生活を送る上で欠かせない存在だということをたくさんの人に知ってもらい、年齢や運動経験、障害の有無などに関わらず、誰もがスポーツを気軽に親しめる環境を創りたい。このサイトには、担当職員のそんな思いが込められています。

SPOPITAでスポーツを楽しみ、活力あふれる毎日を過ごしていただけたらとても嬉しいです。そしてSPOPITAはこれからも、都民の皆さまの日常に寄り添ったサイトであり続けることを目指して進化していきます！！