東京のスポーツ案内サイト
スポピタ

競技紹介、ルール・専門用語等紹介

カヌー

猛スピードで突き進むパワーや
急流で自在に艇を操る技術、
水上を疾走する爽快感が醍醐味

カヌー

太古の昔から水上の移動手段や狩猟・輸送の道具として使われてきたカヌー。その歴史は6000年以上といわれます。スポーツとしての近代カヌーは19世紀中頃のイギリスで芽生え、1866年にテムズ川で最初のレースが開催されました。

1924年にデンマークのコペンハーゲンで競技カヌーの国際組織「国際カヌー連盟」が設立。オリンピックでは、1936年のベルリン大会よりカヌースプリントが正式採用され、1972年のミュンヘン大会からカヌースラロームも加わりました。その後スラロームは、1992年のバルセロナ大会まで実施されませんでした。1948年ロンドン大会からは女子も追加されました。

種目紹介

カヌー競技はスプリントとスラロームに大別され、オリンピックでは合計16種目(スプリント12種目、スラローム4種目)が行われます。

カヌースプリント

流れのない河川や池、湖などに設置された直線コースで一斉にスタートし、着順を競います。

カヌースラローム

カヌースラロームは1艇ずつスタートして激流を下りながら、吊されたゲートを順に通過してタイムと技術を競います。

カヌー

競技ルールと用語

進行方向に背中を向けるボートに対し、漕ぎ手が艇の進行方向を向いていることがカヌーの特徴。
カヌーの形態には、ブレード(水かき)が片端だけについているパドル(櫂)を使うカナディアンカヌーと、両端に水かきのあるパドルを使うカヤックの2種類のタイプがある。
競技はさらにシングル(1人乗り)、ペア(2人乗り)、フォア(4人乗り)の区別があり、距離も200m、500m、1000mの3種類に分かれる。

カヌースプリント

競技方法

一定の距離(200m、500m、1000m)と水路(レーン) を決めて、「レディ・セット・発砲音」の合図で複数の艇が一斉にスタートして最短時間で漕ぎ、 着順を競う。
カヤック部門とカナディアン部門に分かれている。

カヤック

漕者は艇の進行方向に向かってコックピット内に長座の姿勢で座り、ダブルブレードパドルを左右交互に漕ぎながら足元でラダー(舵)を微妙に操作して艇を前に進める。

カナディアンカヌー

漕者は、艇の進行方向に向かって立膝の姿勢で座り、シングルブレードパドルで片方のみを漕ぎながら前に進む。

審査方法

それぞれのレーンは9m幅で、レーンからはみ出すと失格となる。フィニッシュラインを1000分の1秒まで計測できるスリットビデオを使用し、着順とタイムを判定する。

見どころ見どころ

湖や川の上流で行われるカヌースプリントは、風を感じながら水上を疾走する爽快感を観戦者も味わえます。スタートダッシュの後、水しぶきを上げながら猛スピードで突き進んでいくさまは大迫力。200mは30〜50秒程度で勝負が決します。
ペア、フォアの選手たちのリズミカルで無駄のない息の合った動きは美しく、白熱のラストスパートからは目が離せません。

カヌースラローム

競技方法

変化に富んだ流れのある河川に全長250~400mのコースを設置して1艇ずつスタートし、ゲートを通過する技術とスタート地点からゴールまでの所要時間の両方を競う。
コース上には2本のポールで作られたゲートが18~25か所設置され、決められた通過順で進む。スラロームにもカヤック部門とカナディアン部門がある。

カヤック

漕者は艇の進行方向に向かって座り、ダブルブレードパドルを左右交互に漕ぎながら艇を前に進める。

カナディアンカヌー

漕者が艇の進行方向に向かって立膝もしくは正座の姿勢で座り、シングルブレードパドルで左右どちらか片方のみを漕ぎながら前に進む。

審査方法

ゲートを通過できなかったり、ポールに触れたりするとペナルティの点がタイムに加算される。タイムとペナルティの加点の合計ポイントが少ない選手・チームが上位となる。

見どころ見どころ

カヌースラロームは、人が立っていられないような急流で自由自在に艇を操るテクニックが見どころで、特にゲートを通過するときはスリリング。流れに逆らって漕ぐ選手のパワーやバランス感覚、敏捷性、注意深さに加え、刻々と変化する川の流れや波の状況を見極める判断力も注目ポイントです。
カヤックは豪快なスピード感、カナディアンカヌーは方向をコントロールする細かな技術が醍醐味です。

用具
  • スプリントシングル(一人乗り)の場合、カヤックもカナディアンカヌーも長さは520㎝以内。スプリントのボートは全長が長く流線形、スラロームのボートは小型で軽く敏捷性に富んでいて、急流でも操縦性が高い。
  • カヤック甲板に覆われたクローズドボートで、漕者はコックピットで座位姿勢をとり、両端に水かきのついたパドル(ダブルブレード)を使用する。木製のフレームに伸縮性のある動物の皮膚を張り付けて作られ、一人乗りが基本。
  • カナディアンカヌー甲板がなく、漕者は立膝か正座の姿勢をとって片端に水かきのついたパドル(シングルブレード)で艇を進める。用途によりデザインが異なる。船体が覆われていないので、全長約40mもある戦闘用も存在する。
  • パドルカヤックはパドルの両端にブレードのついたダブルブレードパドル、カナディアンは片方だけにブレードのついたシングルブレードパドルで、サイズの規定はない。長さも重さもブレード部分の幅も自由に決められる。
    ブレードにも特徴があり、カヤックはスプーン状、カナディアンは平らなヘラ状になっているのが一般的。ボートのオールのように艇に固定されていないので、細かな操作ができる。

競技紹介トップへ戻る

現在地を取得してます。