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競技紹介、ルール・専門用語等紹介

柔道

緊張感ある攻防と大技で
形勢を一変させるドラマチックな一瞬。
圧倒的な強さと技術が冴える

柔道

嘉納治五郎が日本に古くから伝わる格闘技である柔術を学び、新しい柔術の技術体系や指導体系を確立して、1882年に最初の学校(道場)を創設しました。現在では世界中に普及して、競技人口が多い日本発祥のスポーツです。

オリンピックでは、男子は1964年の東京大会、女子は1992年のバルセロナ大会から正式採用されました。

柔道

競技ルールと用語

オリンピック柔道の階級(男女各7階級)は、男子は60kg級、66kg級、73kg級、81kg級、 90kg級、100kg級、100kg超級、女子は48kg級、52kg級、57kg級、63kg級、 70kg級、78kg級、78kg超級に分類されている。

競技方法

試合時間は4分。試合はどちらかの選手が一本を取った時点で終了し、勝敗が決する。技が決まり、相手を制することができても、一本となるすべての要件を満たさないときは技ありとなる。
一本がないまま4分間を終了したときに、技ありを決めていた場合は優勢勝ちになる。優劣がつかない場合は指導(軽微な違反)の差に関係なく、時間無制限の延長戦(ゴールデンスコア)に入る。

柔道の技は100種類。大きく分けて「投技(なげわざ)」と「固技(かためわざ)」が存在する。
さらに投技には立って相手を投げる立ち技と体を倒しながら投げる捨身技(すてみわざ)があり、立ち技は使用する部位によって、背負投(せおいなげ)や体落(たいおとし)などの手技(てわざ)、袖釣込腰(そでつりこみごし)や払腰(はらいごし)などの腰技(こしわざ)、大外刈(おおそとがり)や内股(うちまた)などの足技(あしわざ)がある。
巴投(ともえなげ)に代表される捨身技は倒れ方によって、真捨身技(ますてみわざ)と横捨身技がある。
また、固技には一般に寝技(ねわざ)ともよばれる抑込技(おさえこみわざ)、腕挫十字固(うでひしぎじゅうじがため)や腕緘(うでがらみ)などの関節技(かんせつわざ)、送襟絞(おくりえりじめ)や裸絞(はだかじめ)のような絞技(しめわざ)に分類される。

投技
背負投(せおいなげ)
相手を前方に崩し、右肘を相手の右腋に入れ、右肩越しに背負って投げる。バルセロナオリンピックの男子71㎏級金メダリスト・古賀稔彦の得意技として有名。
体落(たいおとし)
相手を前方に崩し、体を左に開き、右足を相手の右足前に踏み出し、引き落として投げる。男女を問わず、実戦で頻繁に使われる手技だが、調子技ともいわれ、軽快な動作がポイントとなるため、やや小柄な選手同士の試合でよく見られる。永瀬貴規が東京2020大会の男子81㎏級決勝戦で、技ありで優勢勝ちしたときの技。
肩車(かたぐるま)
相手を前方に崩し、右手で相手の右ももを内側から抱え、右肩から頸(くび)の後ろと左肩に担ぎ上げて投げる。小柄ながらもパワーのある選手が得意とし、奇襲攻撃が有効。組際でのすばやい仕掛けが決め手。東京2020大会の男子60㎏級金メダリスト・高藤直寿の得意技。
払腰(はらいごし)
相手を前方に崩し、右後ろ腰に乗せ、右脚で払い上げて投げる。男女、階級などを問わず、実戦でもよく使われ、軽量級の選手はスピードを活かし、重量級の選手はパワーを活かしてかけることができる。女子78kg超級 朝比奈沙羅の得意技。
大外刈(おおそとがり)
相手を後方に崩し、右脚で相手の右脚を外側から刈って投げる。背負投、内股と並び、ポピュラーな技の一つ。一見簡単に見える技だが、実はさまざまな重要ポイントがあり、難しい技のひとつ。
大内刈(おおうちがり)
相手を後方に崩し、右脚で相手の左脚を内側から刈って投げる。半円を描くように刈足を動かして相手の足を開いて崩すタイプと、足をかけてそのままケンケンして後方に追いながら刈るタイプとがある。ウルフ・アロンが東京2020大会の男子100㎏級決勝戦で、一本勝ちしたときの技。
小外刈(こそとがり)
相手を後方に崩し、左脚で相手の右脚を外側から刈って投げる。別の技をかけると見せかけて、小外刈をかけるといったフェイントとしての使い方が多い。新井千鶴が東京2020大会の女子70㎏級決勝戦で、技ありで優勢勝ちしたときの技。
小内刈(こうちがり)
相手を後方に崩し、右脚で相手の右脚を内側から刈って投げる。女子選手や小柄な選手にとって有利となる小内刈のバリエーションとして、「捨身小内(すてみこうち)」と呼ばれるタイプもある。オリンピックで2度、柔道世界選手権で7度の金メダルを獲得した谷亮子の得意技の一つ。
内股(うちまた)
相手を前方に崩し、右脚後ろももで相手の内ももを払い上げて投げる。相手を追い込んでかける、片足ケンケンでかけるといったタイプがあり、各選手のセンスによって使い分けられる。シドニーオリンピック金メダリストの井上康生や、リオデジャネイロオリンピック金メダリストの大野将平が得意としている技。
巴投(ともえなげ)
相手を前方に崩し、体を仰向けに捨て、右足裏を相手の下腹部にあて、頭越しに投げる。男女を問わず、国際試合でも見られる真捨身技。
固技
袈裟固(けさがため)
仰向けの相手の右側から、左腕で相手の右腕を抱え、右手で相手の後ろ襟を握り、右胸側部で上体を圧して抑え込む。僧侶が肩からかけて着ける袈裟に似た体勢をとるため、この名が付けられた。
上四方固(かみしほうがため)
仰向けの相手の頭の方から、両手で相手の横帯を握って、胸腹部で上体を圧して抑え込む。階級や男女を問わす、実戦でもよく使われる。袈裟固などに比べると、安定しているため、小柄な選手にとっても有利となる。
横四方固(よこしほうがため)
仰向けの相手の右側から、右手は相手の股(また)を通して帯又は下穿を握り、左手は相手の頸の下を通し左横襟を握って、胸腹部で上体を圧して抑え込む。
縦四方固(たてしほうがため)
仰向けの相手に正対し、両腕で相手の右腕と頸(くび)を抱え、両脚で相手の下半身を挟み、胸腹部で上体を圧して抑え込む。小柄な選手でも比較的かけやすく、階級や男女を問わず、実戦でもよく見られる。
肩固(かたがため)
仰向けの相手の右側から、右頸部と両腕で相手の右腕と頸部を抱え込み圧して抑え込む。最近になりよく使われるようになってきたが、寝技の苦手な選手は、あまり積極的には使わない。
審査方法

技のポイントは一本と技あり。

一本
①投技が決まったときに「スピード・力強さ・背中が着く・着地の終わりまでしっかりとコントロールしている」が満たされていた場合。
②抑え込みが宣告されてから相手が20秒間逃げられなかった場合。
③絞技・関節技により相手が「参った」をした場合、もしくは戦闘不能となった場合。
技あり
①一本の要素から一つ不足している場合。
②抑え込みが宣告されてから10秒以上20秒未満継続した場合。
反則

下半身への攻撃防御は、1度目は指導、2度目で反則負け。指導3回で反則負け。

着衣
  • 柔道衣上衣、下穿き、帯からなり、国際柔道連盟の大会で使用される色は白と青。トーナメントの上にいる選手が白、下にいる選手が青の柔道衣を着用する。相手に掴まれて押されたり、引っ張られたりするので、空手道などに比べて特に上衣は厚い生地で作られている。
    試合で着用する柔道衣は、サイズが小さすぎたり、硬すぎたりして相手が握れないということがないように、規程によってサイズや素材、縫製の仕方が決まっている。
  • 柔道は段位と強さが帯の色で表されている。初段から五段までの有段者が締める黒帯よりも位の高い帯の色が2つあり、六段から八段は紅白帯、九段と十段は赤帯となっている。

見どころ見どころ

一瞬の駆け引きで決まる豪快な投技、投げた後の寝技で相手を手中に収める固技など、緊張感あふれる試合展開が魅力です。
柔道の基本理念「柔よく剛を制す」が代名詞のような背負投などの大技は見どころのひとつ。ポイントで負けていても、終了数秒前の大逆転があり得ます。熾烈を極める勝負を最後までしっかり応援しましょう。

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